建設業許可の「後継者問題」!経管を交代・追加する方法と注意点
長年にわたり会社を支えてきた「経営業務の管理責任者」(経管)が、引退や体調不良などで会社を離れる時、場合によっては「後継者問題」となります。
なぜなら、建設業許可は、経管の「存在」が要件の一つとなっているため、経管が不在になると許可の維持ができなくなり、最悪の場合、許可の取消しにつながるからです。
この記事では、事業の継続性を守るために、経管をスムーズに交代・追加する方法と、その際に失敗してはいけないポイントを解説します。
1. 経管の「交代」はなぜ難しいのか?
経管の交代が難しい最大の理由は、「後任者もすぐに経管要件を満たす必要がある」という点です。
許可を維持するための要件
現行の建設業許可制度では、経管を交代する場合、後任となる人物が以下のいずれかの経験要件を既に満たしている必要があります。
- 建設業で5年以上の経営経験
- 建設業2年以上を含む6年以上の経営経験
多くのケースで、後継者は現場の技術者や若手役員であり、「経営者としての経験年数」が不足しているため、すぐに経管として立てることができません。
スムーズに交代するための戦略
交代を検討する際は、まず後任候補者の過去の経歴を徹底的に洗い出し、経営経験として証明できる期間がないかを確認することが不可欠です。
- 過去に別の会社で役員をしていた経験
- 個人事業主として建設業を営んでいた経験
これらの経験を客観的な書類で証明できれば、すぐにでも交代手続きを進められます。
2. 経管の交代・退任に必要な手続き(変更届)
経管(役員)が退任、または交代した場合は、建設業法に基づき「変更届」を速やかに提出しなければなりません。
| 変更事項 | 届出期限 | 提出書類(主なもの) |
| 経管の氏名変更 | 変更後30日以内 | 変更届出書、履歴事項全部証明書(新旧)、経管の証明書類 |
| 経管の退任 | 変更後30日以内 | 変更届出書、履歴事項全部証明書(退任を証明)、後任者の有無を明記 |
【最も危険なケース:後任者がいない場合】
経管が退任したにもかかわらず、要件を満たす後任者がいない場合、その事実は行政庁に知られれば許可の維持が困難になります。
このような場合、30日以内に「後任者」を立てるか、行政庁に事業継続のための猶予期間を申し出るなどの緊急対応が必要です。この判断は非常に専門性が高いため、発覚前に行政書士へ相談することが重要です。
3. リスクを分散する!「経管の追加・補佐体制」の活用
経管の交代が難しい場合や、現在の経管に万が一のことがあったときのリスクを分散するために、経管の「追加」や「補佐体制」を構築することが最も有効な解決策となります。
対策①:経管を複数人体制にする
- 複数の役員がそれぞれ経管要件を満たし、経管として届け出ておくことで、一人が退任しても残りの役員で許可を維持できます。
- この体制であれば、後継者が要件を満たした時点で経管に追加し、現経管が退任しても問題ありません。
対策②:後継者を「役員補佐」として育て、追加する
令和2年10月の法改正以降、以下のような体制が認められるようになりました。
| 立場 | 経験年数 | 役割 |
| 現行役員(経管) | 2年以上 | 経営経験 |
| 後継者(役員補佐) | 5年以上 | 財務・労務・技術などの業務を役員と一体となって補佐した経験 |
後継者候補に5年以上の補佐経験があれば、現行の経管役員の経験が2年でも、この2人体制で経管要件を満たせます。
このような体制を構築することで、若手役員や幹部社員を計画的に経管として育成し、将来の交代に備えることができます。
4. 許可のプロフェッショナルである行政書士に相談すべき理由
経管の交代・追加は、単に役員を変更するだけでなく、過去の経験証明、役員変更の登記、常勤性の確認など、複数の手続きが複雑に絡み合います。
当事務所に依頼するメリット
- 後継者候補の適格診断: 後継者候補の過去の経歴から、どの経験が経管として認められるか、どの証明書類が必要かを迅速かつ正確に診断します。
- 事業継続計画の策定: 後任者が要件をすぐには満たせない場合の「猶予期間の活用方法」や「補佐体制の構築」といった危機管理戦略を提案します。
- 変更届の提出: 行政庁への複雑な変更届を漏れなく、迅速に提出し、許可の空白期間や不許可リスクを回避します。
「まだ先の話」と放置せず、企業の将来のために、ぜひ一度当事務所にご相談ください。
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