倒産寸前でも建設業許可は更新できる?赤字・債務超過での対応策と死守すべき理由

「大赤字が続いている」「債務超過で純資産がマイナスだ」 そんな状態で更新時期を迎えると、「資産要件(500万円)を満たしていないから、もう更新できないのではないか?」と諦めてしまう方がいらっしゃいます。
結論から申し上げます。「赤字や債務超過であっても、基本的には更新可能」です。


1. 更新時には「500万円の残高証明」は不要?

建設業許可(一般)を「新規」で取る際には、500万円以上の資金力証明が必要です。しかし、実は「更新」の際には、この500万円の資産要件は改めてチェックされないのが一般的です(※多くの都道府県の場合)。

  • 新規申請: 500万円以上の純資産、または残高証明が必要。
  • 更新申請: 直近まで継続して許可を持っていれば、改めて500万円の証明は求められない。

つまり、「倒産しそう(お金がない)」こと自体は、更新を拒否される理由にはならないのです。


2. ただし「特定建設業許可」は要注意!

「一般」ではなく、元請として大きな工事を出すための「特定建設業許可」は話が別です。特定許可には厳しい財務要件があり、以下のすべてを満たしている必要があります。

  1. 欠損の額が資本金の20%を超えていないこと
  2. 流動比率が75%以上であること
  3. 自己資本が2,000万円以上であること
  4. 純資産合計が4000万円以上であること

特定許可の場合、これらを満たせないと更新できず、「一般」へのランクダウン(許可換え新規)を余儀なくされます。


3. 倒産寸前でも「更新できない」最悪のケース

お金がなくても更新はできますが、以下の「事務的・法的な放置」があると、更新は不可能になります。

① 納税証明書が取れない(税金の滞納)

更新には「完納証明書」などは不要ですが、「納税証明書」の提出は必須です。滞納していても証明書自体は発行されますが、「未納」の文字が並ぶことで、役所から経営実態を厳しく問われるケースがあります。

② 決算報告を5年分溜めている

毎年の「決算変更届」を出していないと、更新は受理されません。倒産寸前で経理が止まってしまっている場合、この5年分の書類作成費用(行政書士への報酬等)が捻出できず、断念せざるを得ないという悲しいパターンが多いです。

③ 代表者が「破産手続き」を開始した

法人が破産を申し立てたり、個人事業主が破産して「復権」していない場合は、欠格要件に該当するため、更新は100%不可能です。


4. なぜ、苦しくても「許可」だけは守るべきなのか?

たとえ今の会社を畳むことになっても、建設業許可があれば「事業譲渡(M&A)」という道が残ります。

  • 許可は「価値」になる: 2020年の法改正により、許可番号を他社へ引き継げるようになりました。許可を持っている会社には、それだけで譲渡価値がつくことがあります。
  • 再起のスピードが違う: 許可を失ってから新しく取り直すのは大変な労力です。維持しておけば、スポンサーが見つかった際に即座に大型案件に復帰できます。

5. まとめ:泥臭くても「許可」だけは繋ぐ

「もうダメだ」と思う前に、まずは行政書士にご相談ください。

  • 「一般」への切り替え: 特定の維持が無理なら、一般に下げてでも継続する。
  • 書類の整理: 溜まった決算報告を最小限のコストで整理し、更新を滑り込ませる。
  • 譲渡の検討: 倒産する前に、許可を必要としている企業への譲渡を模索する。

建設業許可は、あなたのこれまでの努力の結晶です。それを「ただの紙切れ」にして終わらせないための方法は、まだ残されています。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
建設業許可専門の行政書士
埼玉県で地域密着対応
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