アルバイトやパートを専任技術者にできる?建設業許可の「常勤性」の壁と注意点

建設業許可を取得するための大きな柱である「専任技術者」。この「専任」という言葉には、非常に重い意味があります。
結論から言うと、単なるアルバイトやパート(短時間労働者)は、専任技術者にはなれません。
審査では「その人が本当にフルタイムでその事務所にいるのか?」という常勤性が厳しく問われるからです。
1. 専任技術者に求められる「専任」の定義とは?
専任技術者として認められるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 常勤性: 営業所の休日を除き、通常の勤務時間中(原則として週40時間程度)はその職務に従事していること。
- 専任性: 他の法人の役員や、他の事業所の技術者などを兼任していないこと。
- 物理的な居住地: 事務所に毎日通勤できる距離に住んでいること。
つまり、「週に数回だけ来る」「数時間だけ手伝う」という働き方は、建設業法上の「専任」には当たらないのです。
2. 審査でチェックされる「常勤」の証拠資料
役所は、口頭での「フルタイムです」という言葉を信じてはくれません。客観的な資料で証明を求められます。
社会保険への加入が「必須条件」
現在、建設業許可の要件として、専任技術者は「社会保険(健康保険・厚生年金)」に加入している必要があります。
アルバイトやパートで、社会保険の加入条件を満たさない(週の労働時間が短い)場合は、その時点で専任技術者としての登録はほぼ不可能です。
3. 「パート・アルバイト」でも例外的に認められるケースは?
「呼称」がパートやアルバイトであっても、実態が以下のようであれば認められる可能性があります。
- フルタイム契約に変更する: 雇用形態を「正社員」または「フルタイムの契約社員」に変更し、社会保険に加入させた場合。
- 給与水準: 他の正社員と同等程度の給与が支払われていること(極端に低いと「名義貸し」を疑われます)。
注意:他の仕事との兼業はNG
たとえフルタイムで雇っていても、その人が「夜は別の店でアルバイトをしている」「他社の役員を兼ねている」といった場合は、専任性が否定されるリスクが高まります。
4. 高齢者を雇う場合の「通勤距離」のリスク
「ベテランの技術者をパートで雇いたい」という場合に多い落とし穴が通勤距離です。
- 住民票の住所が遠方(例:新幹線でないと通えない距離)にある場合、常勤性が認められません。
- 「近くにマンスリーマンションを借りている」といった実態がある場合は、その賃貸借契約書などの疎明資料が必要になります。
5. まとめ:専任技術者の確保に迷ったら
専任技術者は「名義」だけでは通用しません。実態が伴わない申請を強行すると、「虚偽申請」として重い罰則(許可取消しや5年間の欠格期間)を受けることになります。
「今のスタッフで許可が取れるのか?」「どのような雇用条件にすれば認められるのか?」という判断は非常にデリケートです。
当事務所ができるサポート
- 常勤性の事前判定: 現在の雇用状況で審査に通るか診断します。
- 雇用契約のアドバイス: 許可取得のために必要な雇用条件の整理をサポートします。
- 社会保険との整合性確認: 建設業法と社会保険ルールの両面から最適な提案をします。
「技術者はいるけれど、働き方が特殊で不安だ」という経営者様は、手遅れになる前にぜひ当事務所へご相談ください。
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