【Q&A形式】経管が「役員ではない社員」でも認められるケースを解説
建設業許可の最重要要件である「経営業務の管理責任者」(経管)は、原則として代表取締役などの役員、または個人事業主本人でなければ認められません。
しかし、特定の条件下では、役員ではない「社員」が経管として認められるケースがあります。
「長年会社の経営を支えてきた部長がいるが、役員ではない」「ベテランの社員の経験を活かしたい」とお考えの経営者様に向けて、経管が役員以外で認められる例外的なパターンを、Q&A形式でわかりやすく解説します。
Q1:経管は必ず「役員」である必要がありますか?
A1:原則として「はい」、役員または個人事業主本人である必要があります。ただし、例外があります。
経管には、会社の経営全体を指揮監督する権限と責任が求められます。そのため、法人の場合は「取締役、執行役、またはこれらに準ずる地位」にあることが原則です。
例外として認められるのは、「支配人」として登記されている社員、または過去の経験を証明できる役員補佐の社員など、ごく限られたケースです。
Q2:役員ではない「支配人」であれば経管になれますか?
A2:はい、なれます。ただし、法務局での「支配人登記」が必要です。
「支配人」とは、会社に代わってその事業に関する一切の裁判上または裁判外の行為をする権限を持つ、商法上の重要な役職です。
- 経管として認められる条件:
- 法務局に支配人として登記されていること。
- 支配人として登記されてから、所定の経験年数(5年または6年)を満たしていること。
支配人であれば、役員ではない社員であっても、会社全体に対する経営責任を負っているとみなされ、経管として認められます。
Q3:役員ではない「部長」や「支店長」の経験は活かせませんか?
A3:単純な「部長」や「支店長」の肩書きだけでは認められません。しかし、経験を活かす道はあります。
【役員補佐の経験を活かす方法】
令和2年10月の建設業法施行規則改正により、経管を補佐する者の経験も評価されるようになりました。
- 経管の要件: 役員経験が2年以上ある者が、
- 補佐の要件: その役員を補佐する社員が、5年以上の経験を積んでいること。
この場合、「役員」とその役員を補佐する「社員」の2人体制で経管の要件を満たすことが可能です。
<注意点> 「補佐する社員」として認められるためには、財務管理、労務管理、技術管理などの経営業務全般について、取締役等と一体となって業務に従事していたことを客観的に証明する必要があります。単なる業務担当者では認められません。
Q4:経管として認められる社員が、他の会社の役員を兼任していても大丈夫ですか?
A4:原則として、常勤性が求められるため、認められません。
経管は、その建設業者の常勤役員等として、許可業者において専属的にその職務を行う必要があります。
- 他の会社の常勤の役員や社員になっている場合、「常勤性」が失われるため、経管として認められません。
- ただし、非常勤の取締役や監査役であれば認められる場合がありますが、その判断は複雑なため、必ず行政書士にご相談ください。
Q5:役員ではない社員の経験を証明する際の注意点は?
A5:その社員が、本当に「経営業務の執行」に携わっていたことを証明する書類が必要です。
単に「〇〇部長」という辞令や名刺だけでは不十分です。
- 補佐経験の場合: その役員を補佐していた職務分掌規程、組織図、あるいは会議の議事録など、その社員が経営の意思決定に関与していたことが客観的に確認できる資料が必要になります。
経験年数だけでなく、「経営への関与度」を証明することが、役員ではない社員を候補者とする場合の最大の難関となります。
専門家へのご相談をおすすめします
経管の要件は、建設業許可申請の中で最も審査が厳しく、解釈が難しい部分です。特に「役員ではない社員」の経験を活かそうとする場合は、行政庁との事前調整や書類の準備が極めて重要になります。
「あの社員の経験を活かして、なんとか許可を取りたい」とお考えでしたら、当事務所にご相談ください。複雑な新基準や例外規定を最大限に活用し、貴社に最適な経管体制の構築をサポートいたします。
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