「業種追加」の申請方法|事業拡大のチャンスを逃さない

「内装工事の許可は持っているが、最近は電気工事の依頼も増えてきた。この際、電気の許可も取っておきたい」
事業が順調に進むと、今の許可だけでは対応できない大きな案件が舞い込むようになります。この際に行うのが、建設業許可の「業種追加(ぎょうしゅついか)」です。
新しいチャンスを確実に掴むための、手続きの流れと「賢い申請タイミング」を行政書士が解説します。

1. 業種追加とは?

現在受けている建設業許可(一般または特定)に、新しい業種を追加して許可を受ける手続きです。

  • 例: 「塗装工事業」の一般許可を持っている会社が、新たに「防水工事業」の一般許可を追加する。
  • 注意: 「一般」から「特定」へ切り替える場合は、業種追加ではなく「般・特新規」という別の手続きになります。

2. クリアすべき「2つの大きな壁」

業種を増やすためには、その新しい業種についても「要件」を満たさなければなりません。

① 経営業務の管理責任者(経管):【比較的クリアしやすい】

建設業の経営経験が5年以上あれば、すべての業種(29業種)の経管になれます。すでに1つでも許可を持っているなら、この要件はクリアできていることがほとんどです。

② 専任技術者(専技):【ここが最重要】

「追加したい業種」についての専門知識を持つ技術者が必要です。

  • その業種の国家資格を持っている社員がいるか?
  • または、その業種について10年以上の実務経験を証明できるか? これが最大のハードルとなります。

3. 手続きにかかる費用と期間

項目内容
手数料(印紙代)知事許可の場合:50,000円(何業種同時でも一律)
審査期間知事許可:約1ヶ月 / 大臣許可:約3〜4ヶ月
必要書類専任技術者の証明書類、工事経歴書、直近の納税証明書など

4. 知っておきたい!「有効期限の一本化」

業種追加をすると、元の許可日と新しい業種の許可日がズレてしまいます。これを放置すると、「更新手続きがバラバラにやってくる」という非常に面倒な事態になります。

プロのアドバイス:有効期限の統合(一本化) 業種追加の申請をする際に、あわせて「既存の許可の更新」を同時に行うことができます。これを「一本化」と呼びます。

  • メリット: すべての業種の有効期限が「新しい許可日」から5年間に揃い、管理が圧倒的に楽になります。
  • デメリット:既存の許可の残っている有効期限はなくなり、新たに5年間の有効期限となります。

5. 業種追加をすべき「ベストタイミング」

  1. 新しい業種の大きな案件(500万円以上)が見えてきたとき 審査期間があるため、契約の1〜2ヶ月前には申請を済ませておく必要があります。
  2. 有資格者が入社したとき 「いつでも動ける状態」にしておくことで、元請けからの急な打診にも対応でき、信頼性が高まります。
  3. 既存許可の更新時期が近いとき 更新と同時に追加することで、書類作成の手間を最小限に抑えられ、前述の「一本化」もスムーズに行えます。

まとめ:許可の「多角化」は会社の守りを固める

業種を増やすことは、単にできる仕事が増えるだけでなく、「複数の工事をセットで受注できる」という強みになります。

  • 新しい業種に対応できる「資格」や「実務経験」を証明できるか?
  • 5万円の手数料で、どれだけのビジネスチャンスが広がるか?

これらを天秤にかけ、成長のタイミングを逃さないようにしましょう。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
建設業許可専門の行政書士
埼玉県で地域密着対応
平成生まれの若さを活かしたフットワークの軽さが強み
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