建設業許可を持っていれば誰でも経審を受けられる?要件をチェック

「念願の建設業許可を取ったから、すぐにでも経審(けいしん)を受けて入札に参加したい!」
「建設業許可さえ持っていれば、いつでも経審の申請はできるよね?」
このように考えている経営者様はとても多いです。確かに、経審(経営事項審査)を受けるための第一のステップは「建設業許可を持っていること」です。
しかし、結論から言うと、建設業許可を持っているからといって、誰もが今すぐ経審を受けられるわけではありません。
経審の申請を受理してもらうためには、許可の有無に加えて、いくつかの「絶対にはずせない前提条件」をクリアしている必要があります。
今回は、自社が今すぐ経審を受けられる状態にあるのか、事前に確認すべき「4つの必須要件」を建設業専門の行政書士が分かりやすくチェックリスト形式で解説します。

経審を受けられるかの要件チェックリスト

経審の手続きに進むためには、以下の4つの条件をすべて満たしている必要があります。1つでも漏れていると、申請窓口で受け付けてもらえません。

要件①:経審を受けたい業種の「有効な建設業許可」があること

基本中の基本ですが、許可の有効期限(5年間)が切れていないことが大前提です。
また、「経審を受けたい業種」の許可を持っている必要があります。
例えば、「知事許可(建築一式)」を持っていても、「土木一式」の公共工事に入札したいなら、まずは土木一式の業種追加許可を取得してからでなければ、土木での経審は受けられません。

要件②:直近の「決算変更届(事業年度終了報告)」を提出していること

建設業許可業者は、毎事業年度が終了してから4ヶ月以内に、その期の売上や財務状態を報告する「決算変更届」を都道府県などに提出する義務があります。
この決算変更届の提出が完了していないと、経審の申請は不可能です。
「何期分も溜めてしまっている」という場合は、まず過去の決算変更届をすべて終わらせる必要があります。

要件③:「経営状況分析(Y点)」が完了していること

経審(本審査)を申請する前には、民間の分析機関による財務審査(経営状況分析)を完了させ、「経営状況分析結果通知書」の原本を手元に用意しておく必要があります。

要件④:【実質必須】社会保険(健康・厚生年金・雇用)に適切に加入していること

法律上、加入義務があるにもかかわらず社会保険が「未加入」の場合、2020年の法改正以降、そもそも建設業許可の維持や更新自体ができなくなっています。
また、経審においては社会保険の未加入は1保険につき「マイナス40点」という非常に重いペナルティ(減点)が科されます。
実質的に、すべての社会保険に正しく加入し、保険料を納めていることが経審を受ける上での必須条件です。

許可があっても要注意!経審がスムーズに受けられない「3つの落とし穴」

上記の4つの要件を満たしていても、以下のようなケースでは手続きがストップしたり、点数が著しく下がったりするリスクがあります。

  1. 個人事業から「法人成り」したばかりのタイミング
    個人事業主として経審を受けていた人が会社を設立(法人成り)した場合、個人の実績を法人に引き継ぐための特殊な手続き(譲渡譲受など)が必要です。
    これを怠ると、「実績ゼロの新設会社」として扱われ、点数が大幅に下がってしまうことがあります。
  2. 「経営管理者」や「専任技術者」の変更届を出していない
    会社の役員や技術の責任者が変わったにもかかわらず、許可上の「変更届」を出していない場合、経審の書類と矛盾が生じるため、その場で審査がストップします。
  3. 税金の滞納がある場合
    経審の申請時には、納税証明書の提出を求められます。
    税金の滞納がある場合、審査自体は受けられたとしても、その後の「入札参加資格(指名願い)」の段階で自治体からはじかれてしまうため、結果的に公共工事は受注できません。

まとめ:許可を取ったら、次の「要件クリア」へ向けてプロと準備を

建設業許可の取得は、公共工事への参入に向けた「スタートライン」に過ぎません。
経審をスムーズにパスし、高い点数を獲得するためには、決算変更届の作成や社会保険の整備など、事前の裏付け(要件チェック)が極めて重要です。
「うちの会社は、今経審を申し込んで本当に大丈夫かな?」と少しでも不安に思われたら、書類を揃え始める前に、一度専門家に見てもらうのが一番の近道です。
当事務所では、川越市周辺の建設業者様を中心に、「経審が受けられるかどうかの事前診断」および「必要要件のクリアに向けたワンストップサポート」を行っております。
要件の確認から、書類の作成・提出代行まで、建設業専門の行政書士が責任を持って対応いたします。
まずはどうぞお気軽に、無料の初回相談をご利用ください。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
建設業許可専門の行政書士
埼玉県で地域密着対応
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